取るに足るもの

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幼なじみが一つ歳を取った。

なんだかんだでいつも頼ってきていた。
一緒に旅をした時も、失恋した夜も金曜日に突然飲みたくなった時も、
しょうがないなーと口では言いながら付き合ってくれた。
ずっとヨーロッパで仕事をするんだと言っていた。

留学してから10年、今年ヨーロッパへ旅立った。
いつもの通りちょっとそこまでという感じで
知らない間に淡々と手続きを済ませて
飛行機に乗って10時間の時差がある国へ仕事をしに行った。

知り合ってからずっと常に世間に対して無器用なようでいて
その中の自分の歩く道は信じて疑わない人だった。
周りが何を言おうが決めたことは決めたことなのだった。
細っこい体と悟りきったような顔をして
誰よりも人を頼らず頼る時は本当に弱った時だった。

昨年の誕生日はお祝いができたけれど
今年は目の前にいない。
そして、昨年にはきっと来年は直接ハッピーバースデーを言えないということがわかっていた。

いつもその生き様に恥じないように生きなきゃなと思う。
あの細い体に詰まっているタフさと知性に負けないように、
次に会った時に恥ずかしいと思わないようにする。

少し前まで冬だった街を、短パンで出歩けるようになったらしい。
見たことがない街を東京を歩くように飄々と歩いている姿が容易に思い浮かべることができる。

言わなくてもそのままだろうけれど、どうかそのままで。
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by telephonelove | 2011-04-28 02:45 | day


NO MUSIC,NO LIFE


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