夜の散歩をしないかね

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それがあれば他は紙くずみたいだ。


金曜日、久しぶりに会うマイペースな友達からの集合の声。
集まったのは六本木ヒルズ。森美術館のネイチャー・センス展を観に行こうという。
森美術館は係の人がいつも沢山いて、落ち着いて観られないので今回はどうかなと思ったら
お客さんはみんな展示物の写真をバシバシ撮っている。係の人もそれを見守る。
背丈の2倍ほどもある大きな透明のアクリルの部屋に白い羽毛が敷き詰められていて
アクリルの部屋の中のファンが時折羽毛を舞い上げる。
それはさながらいきなり現れた雪原のようで、それだけで20分位見とれた。


土曜日は大好きな料理上手の友達が
マタンゴというきのこを食べた人がみんなきのこ人間になってしまうという映画を観る会に誘ってくれた。
貴重なお酒、金霧島や泡盛や日本酒や、それとめちゃくちゃおいしい鍋。
マタンゴはホラー映画かと思いきやなかなか現代社会に疑問を問い掛ける内容で深かった。
その後はナウシカを観た。ユパ様が男前すぎた。
予告編も特典映像で入っていて、1984年でびっくりした。
ごはんは全ておいしくて、お酒もへたな酔っ払い方はしない上等なやつだった。
何より友達が素敵すぎてそのまま1日中飲んでいたかった。

その後は笹塚ボウルへ忘年会イベントの下見に同伴させてもらった。
12月22日に行われる忘年会は、複数のイベント合同で行うのでそれぞれのイベントの
オーガナイザーさんが来ていた。そして心なしかみんな酔っぱらい。
イベント会場はボウリング場で、学生の時来たことがあった。懐かしい。
解散の後オーガナイザ2人と笹塚から下北沢まで散歩。
途中よなよなエールとアサヒビール紀行のドイツメルツェンを開ける。
満月。
多分2人が思っているよりも素晴らしく楽しい散歩だった。
知らない道を歩く。お伴には世界一おいしいビール。
もうそれだけで充分だった。
スズナリの明かりが見えた時、もっと歩いて行きたいと思った。

日曜日は大学の親友がゴールデンサークルというコンサートへ誘ってくれた。
寺岡呼人さんが発起人となり、世代間を越えた素敵なアーティストを呼んで
音楽の良さをエイジレスで伝えていこうというイベントだ。
中村中は初めて観たけれど独特の世界観があってすばらしかった。
CHABOさんの還暦とは思えないパワー溢れるギター、ゆずの安心する声、
寺岡呼人と奥田民生によるユニット「寺田」によるカバー、
桜井和寿の丁寧な歌声。

その中でも一番印象に残ったのはキーボードで参加していた磯貝サイモンさんだった。
サイモンさんは大学生の時友達が路上ライブをやっていて
サイモンさんもその時に路上ライブをやっていた。
その頃横浜の路上は楽器を手に歌う人がとても多くて、そんな路上人たちが合同でよくライブをやっていた。
その中の一人だった。
人生で何百回と聞かれたであろう質問をしたことがある。笑って彼は答えた。
この名前は本名なんです、親がサイモンアンドガーファンクルが好きで名づけられたんです。

ゆずが好きだと言っていた。
関内の松坂屋の下で歌っていたゆずは全国の人になり、横浜アリーナを満杯にする人気が出ていた。
サイモンさんは歌うたいで、ギターを手に横浜のライブハウスで歌っていた。
こんな武道館の夜、その時のライブに思いを馳せる。
寺岡呼人のバンドメンバー紹介の時彼の番になると歓声が上がる。
みんなが知る存在になっていた。

そしてさっき、当時路上で歌っていた友人も新しくバンドを始めたことを知った。
彼は器用でギターでもピアノでもなんでもできた。
知り合いの中で一番器用な人だ。2年前にバンドを解散して以来、会っていなかった。
久しぶりにステージを観に行きたいと思った。


音楽はどこかで繋がる。場所や時間なんてかんたんに越えて自分の想像しているより
遥かに強いテグスみたいに見えない糸で、人を結んでいる。

音楽とちゃんと向き合えているのだろうか。


夜の散歩をしながら思ったことは
多くのことは望まない。したいことがある。
好きな人がいて、世界一おいしいビールがあって、もうそれだけで
充分満足なのだ。
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by telephonelove | 2010-10-26 04:10 | day


NO MUSIC,NO LIFE


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